こんにちは!
啓市といいます。
生まれは1970年。
紙漉き体験の業務に9年間関わり、現在は和紙販売店にいます。
和紙に出会ったのは名古屋の美術教室。
先生が和紙を私に勧めたことが始まりでした
そして思い出したのは母の田舎が和紙の産地の美濃市だということ。小さいころ遊びに行ったことも思い出しました。
岐阜県美濃市の中でも昔から紙漉き職人が多い地域があります。私のおじいさんは紙を漉きませんでしたが親戚は皆紙漉きでした。
話を戻します。
心身ともに弱っていた私は美術教室の門を叩きました。小さいころ好きだった絵を描いて元気を取り戻そうとしたわけです。

力を貰いたいと、和紙で鳥の羽を作っていました。イメージしていたのは猛禽類の力強さです。水墨画を習いに行ったつもりが和紙造形を流れに任せて作っていくことになりました。
2007年に「美濃和紙あかりアート展」を知り、2008年に自身初の和紙作品を出展しました。出展したのは単なる鳥の造形です。
「入選」と投票結果で頂く「来場者特別賞」を頂きました。
賞よりも笑顔や驚きの声の中心に僕の作品があったことがとても嬉しかったです。
やっとこの世に生まれて仕事を貰えた。そんな感覚になったことをとてもよく覚えています。
ここに来て和紙に関わったら皆が笑顔になるかもしれない。そう感じました。
その後、美濃の公募展「全国和紙画展」でも賞を頂くようになりました。
自分独りの力で獲った感覚はありません。過去に出会った悪い人や出来事でさえも何か一つでも欠けていたら現在の僕は存在していないんです。なのでそのすべてに感謝なのです。
振り返ってみると、2007年ごろから僕に生きる力を与えていてくれたのは「和紙の毛羽立ち」でした。「和紙の毛羽立ち」は「救世主」であり、辛い時期を乗り切った「同志」であり「戦友」です。
そのためか、私には和紙が好きとか嫌いという感覚は正直ありません。
そんな私からは和紙を好きになる方々の表情が新鮮でした。
「紙漉き体験」で笑顔になる人たち。
和紙に触れ「かわいい」という人たち。
皆さんの表情はいつも輝いています。
僕のように眉間にしわをよせてません(笑。
「和紙クレイジー」な方々がもっと笑顔になって頂くように。
生きている喜びを味わっていただくために。
和紙とその毛羽立ちを伝えたれらと思います。
そして「おかげでもっと楽しくなった」
そんなあなたからの言葉が聞けたなら!
和紙と和紙をつなげてきてくれたご先祖様へ、僕からの最大級の感謝のしるしになります。